「四諦八正道(したいはっしょうどう)」釈尊の真理です。
「四諦」とは、苦諦(くたい)・集諦(じったい)・滅諦(めったい)・道諦(どうたい)の4つをいい、諦とは真理(悟り)という意味です。
●苦諦とは、人生は苦であるという真理です。四苦とか八苦にわかれます。よく「四苦八苦する」というのはここが語源です。
○四苦とは、生老病死です。
・生…生まれる苦しみ
・老…老いる苦しみ
・病…病む苦しみ
・死…死ぬ苦しみ
○八苦とは、愛別離苦(あいべつりく)・怨憎会苦(おんぞうえく)・求不得苦(ぐふとくく)・五蘊盛苦(ごおんじょうく)この4つに生老病死を合わせた8つの苦しみです
・愛別離苦…愛する人と別れなければならない苦しみ
・怨憎会苦…嫌な相手と合わなければならない苦しみ
・求不得苦…ほしいモノが得られない苦しみ
・五蘊盛苦…肉体と精神が生み出す苦しみ
●集諦とは、人生の苦しみ(苦諦)の原因に関する真理です。
「貪欲と嫌悪とは自身から生ずる。好きと嫌いと身の毛のよだつこととは自身から生ずる。諸々の妄想は自身から生じて心を放つ(法句経)」
人間は、自分の不幸や苦しみを社会や他人の責任にすることがあります。しかし、苦しみの原因を考えてみると自分自身にあるということに気付きます。
様々な煩悩や執着が渇愛(喉が渇いて水を求めるような激しい貪りの心)となって苦しみの原因をつくっているのです。それを集諦といいます。
●滅諦とは、苦の滅した状態。すなわち涅槃(覚り)の境地
釈尊はあらゆる苦脳や束縛から離れた状態を滅諦としてとらえています。
●道諦とは、苦を滅する方法の真理です。
「八正道(はっしょうどう)」といい苦を滅するため8つの実践方法を説いています。
1、 正見(しょうけん)…正しい見解、正しい信仰
世の中、人生において正しい智慧と見解を備えること。
2、 正思惟(しょうしゆい)…正しい考え方、正しい決意・意志
善悪を正しく見極めれる力。きちんと頭で整理し正しい決断をする事。
3、 正語(しょうご)…正しい言語行為
美しい言葉を使う事です。嘘をついたり、悪口をいわない。
4、 正業(しょうごう)…正しい行い
正しい行動をすること。例えば、立ち居振る舞い、社会奉仕など
5、 正命(しょうみょう)…正しい生活方法
規則正しく生活すること。暴飲暴食は避け健康に気をつけること。
6、 正精進(しょうしょうじん)…正しい努力
7、 正念(しょうねん)…正しい意識、正しい注意
正しい考えの元、常に自分を見失うことなく周りに振り回されることのないように常に意識すること。
8、 正定(しょうじょう)…正しい精神統一
正しく坐禅を組み、身体と呼吸と心を落ち着かせることが大切。
この八正道は、相互に密接に関わっており、統合することで苦を滅し悟りの境地に到ることができるのです。
少林寺20世 清涼 晃輝(せいりょう こうき)
1979(昭和54)年生まれ
豊川稲荷(妙厳寺)
愛知学院大学卒業
㈱坪井屋佛檀店
大本山永平寺
動物供養総本山 長楽寺動物霊園などで修行
平成21年 少林寺、蓮光寺(奈義町)住職就任
曹洞宗 圓通閣 澤龍山 少林寺
(美作西國三十三観音十一番札所)
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