災難に遭う


災難に遭ふ時節には 災難に遭ふがよく候

 

一八二八年、越後三条を襲った死者千六百余人の大地震。見舞をくれた知人へ良寛和尚の返信手紙。

 

 

地しんは信に大変に候。野僧草庵は何事なく親るい中死人もなくめで度存候。うちつけに 死なば死なずてながらへて かかるうきめを見るがわびしき

しかし災難に遭ふ時節には災難に遭ふがよく候 死ぬ時節には死ぬがよく候 是はこれ災難をのがるる妙法にて候 かしこ 良寛

 

 

自分や家族は無事である。生きながらえたことで、人々が悲しみに打ちひしがれる姿をみてやるせない思いである。災難にあうときはあい、死ぬときは死ぬ。これが災難から逃れる方法でしょう。

 

現実を受け入れ、精一杯に生きる。災難と思った時災難にあう。