生死事大(しょうじじだい)
無常迅速(むじょうじんそく)
各宜醒覚(かくぎせいかく)
慎勿放逸(しんもつほういつ)
【読み下し文】
生死は 事大にして(しょうじは じだいにして)
無常迅速なれば(むじょうじんそくなれば)
おのおの 宜しく醒覚して(おのおの よろしくせいかくして)
慎んで 放逸なること勿れ(つつしんで ほういつなることなかれ)
【現代語訳】
生死は仏の一大事、時は無常に迅速に過ぎ去っていくから、各人はこのことに目覚めて、弁道精進につとめ、無為に過ごしてはいけない。
【コメント】
年が明けて一歳を加えました。限りある命を思うと、「嗚呼!こんな生き方をしている場合ではない。今のうちに善いことの一つもしなければならない」と、焦りにも似た気持ちに駆られます。
人間の正しい在りようを真剣に考える人であれば、神仏を敬い、皆に感謝し、己が進むべき道を探すはずです。いたずらに毎日を空しく過ごし、真面目さを欠いたまま年老いることは悲しいです。
呱々の声を上げてより、赤ちゃんの時分の素直さと可愛さは、誰もが持ち合わせ、喜々として躍動しての成長でした。
それなのに、いつの間にか狡さや悪い欲望に染まるようになる。これが、多くの人が知らず知らずに歩んでいる道ではないでしょうか。
しかし、そんな人でも、年の瀬を何とか越して元旦を迎えると、清々しい気持ちになるはずです。
いくつになっても遅くありません。思い立った日、それが己の吉日です。
悪を払い、善きことならば実行致しましょう。
何年生きたかではなく、どのような生き方をしたかが大切なのではないでしょうか
少林寺20世 清涼 晃輝(せいりょう こうき)
1979(昭和54)年生まれ
豊川稲荷(妙厳寺)
愛知学院大学卒業
㈱坪井屋佛檀店
大本山永平寺
動物供養総本山 長楽寺動物霊園などで修行
平成21年 少林寺、蓮光寺(奈義町)住職就任
曹洞宗 圓通閣 澤龍山 少林寺
(美作西國三十三観音十一番札所)
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